僕は君たちに武器を配りたい

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京都大学客員准教授で投資家の瀧本哲史さんの主著「僕は君たちに武器を配りたい」
彼は 2019年8月10日 47歳の若さで亡くなりました

ブラック企業」「コモディティ」という言葉を輩出した人物です

これからの世界で
どうやって生き抜いていくのかを若い世代に解説した書です

第1章 勉強できてもコモディティ
第3章 学校では教えてくれない資本主義の現在
第4章 日本人で生き残る4つのタイプと生き残れない2つのタイプ
これらの一部分をご紹介したいと思います

第1章 現在のビジネスパーソンを取り巻く状況を正確に分析すれば語学や会計知識、ITスキルの習得と、収入の増加には実際には因果関係がないという結論になりそうだ。つまり、勉強(努力)と収入は比例しない。日本人の作業単価の下落と業種による人余り現象。今から130年ほど前に、「学問をすることで人間には差がつく」と宣言した人物がいた。福沢諭吉である。現代の勉強ブームの仕掛け人たちは、これからの知識社会では、学び続けなければ生き残れないと世の中の人々を煽った。それをビジネスにしている。その重要性をことあるごとに吹聴したのが「英語」「IT」「会計」の知識である。一種の”不安解消マーケティング”と呼ばれる手法である。何が正しいのかわからない社会だからこそ「これさえあれば」が受けるのである。かくして書店には「勉強本」が山積みされるようになった。インターネットによって、知識獲得コスト、教育コストが激減し、世界的な競争にさらされるなど、急激な社会変化が、あらゆるところで起こっている。レアジョブサイトにようにチャットを利用したフィリピンの優秀な学生が今や英会話の先生になりつつある。「コモディティ」とは英語で石けんや歯ブラシなどの「日用品」を指すときによく使われる言葉であるが、経済学や投資の世界ではちょっと違う意味で使われる。市場に出回っている商品が個性を失い、消費者にとってみればどのメーカーのどの商品を買っても大差がない状態。それを「コモディティ化」とよぶ。どんなに優れた商品でも、同じ商品を売る複数の供給者がいれば、それはコモディティになる。その最大の弊害は「徹底的に買いたたかれること」にある。コモディティ化は商品だけの世界の話ではない。労働市場における人材の評価においても、同じことが起きているのである。応募者の間で「どれだけ安い給料で働けるか」という給料の値下げ競争が始まる。今やっていることをほかの誰かと交換しても代わり映えしない労働力になることが個人のコモディティ化である。学歴が博士課程の人を募集するのであれば「博士」というスペックで、もしくは6大学以上の学歴でTOEICが900点以上というスペックで募集をかける。そうすると、そこに集まった人は「みな同じ」価値しかない。今の社会は構造的に「高学歴ワーキングプア」を生み出すしくみになっているのである。それでは、どうすればそのようなコモディティ化の潮流から逃れることができるのだろうか。答えは「スペシャリティ」になることだ。”あなただからできること””あなただからあたえられること”
第3章 学生が起業するときに、いちばんよくある失敗は「コモディティ会社」を作ってしまうことだ。すでに過当競争が起きている業界に新規参入し、たまたま成功してしまう。教育社会学者の本田由紀東京大学教授は『多元化する能力と日本社会』の中で、「ハイパー・メリトクラシー社会」という考え方を発表した。目に見える「テスト結果」や「学歴」に加え、「意欲」や「ネットワーク力」「コミュニケーション力」など定義があいまいで、個人の人格にまでかかわるような能力が評価の対象となりはじめた。企業の求人広告にも「生きる力」「多様性」「地頭力」「能動性」などの文字が躍るようになり、その人の全人格が評価される社会が到来した。本田教授は、人間力といった客観的に数値化することのできない特性を重視する傾向が広まることで、若者の無気力やあきらめ、社会に出ることへの不安を助長することにつながってしまう可能性があると指摘する。今後、都道府県レベルですでに起きている人材流出が国レベルで起こり始めることは間違いない。特にIT業界のエンジニア。これから伸びる産業はどこでしょうかとよく聞かれるが、すでに多くに人に注目されてしまっている分野にはいかないようがいいだろう。従業員を大切にする会社は、顧客を大切にする会社である。逆を言えば、顧客を大切にしない会社は従業員も大切にしない会社なのだ。会社のビジネスモデル自体がお客さんを小馬鹿にしている、あるいは馬鹿なお客さんをターゲットとしている会社には、長期的には未来がないと考えていいだろう。
第4章 タイプ1商品を遠くに運んで売ることができるトレーダー タイプ2自分の専門性を高めて、高いスキルによって仕事をするエキスパート タイプ3商品に付加価値をつけて、市場に合わせて売ることができるマーケター タイプ4まったく新しいしくみをイノベーションできるイノベーター タイプ5自分が起業家となり、みんなをマネージしてリーダーとして行動するリーダー タイプ6投資家として市場に参加しているインベスター トレーダーとエキスパートは、コモディティ化が進む現在の社会では、どんどん必要とされなくなっていく。 新しいネットメディアにおいては、既存の広告代理店を通して発注する必要性がなくなる。独立してユニクロやキリンの公告を手掛け有名になったクリエイティブスタジオ「サムライ」。総合商社や半導体などの専門商社も非常に苦しい状況にある。昔の高級デパートはテナントを「入れてやる」商売だったのだ、現在では「入ってもらう」立場に180度逆転したのだ。 自分自身も商品。売る「場所」を変えることでまったく結果が違ってくる。

 

”○○になる10の方法とか○○を目指すなら□□しろとか似たようなビジネス本やノウハウ本がたくさん出続けているのはいつまでたっても解決しないから。さほど実効性がないから”だと語っていました

”たとえば「思考の整理学」のような、息の長い、ずっと売れ続ける本を作りたいと思っているんです。図書館に置かれて10年後、20年後の読者が手に取った際に、「この本は古い本なのにまったく内容が古くなっていない」という本を書きたかったんです”

”仏教には「自燈明(じとうみょう)」という言葉があります。開祖のブッダが亡くなるとき、弟子たちに「これから私たちは何を頼って生きていけばいいのでしょうか」と聞かれて、ブッダは「わしが死んだら、自分で考えて自分で決めろ。大事なことはすべて教えた。」と答えました。自ら明かりを燈せ。つまり、他の誰かがつけてくれた明かりに従って進むのではなく、自らが明かりになれ、と突き放したわけです。これがきわめて大事だと僕は思いますね”

”いくらカリスマが生まれても、世の中あんまり変わらないんですよね。アメリカのオバマ大統領がはやらせた「チェンジ」という言葉があります。彼も登場時は「世界を変えるカリスマだ」と期待されていましたが、いま、オバマ政権になって4年が経って、何かアメリカは変わったかというと、ぜんぜん良くなってないですよね。特定のリーダーをぶち上げて、その人が世の中を変えるという「カリスマモデル」は、どうもうまくいかないんじゃないか、という問題意識が大前提としてあります。”

彼が生きた証として残した数々の言葉には
これから未来をつくっていく若者に対する熱い想いが感じられます

 

 

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