心の理論

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「誤信念課題」というややこしい言葉があります
この課題は人やチンパンジーが

心の理論をもっているかどうかについて調べるときに用いられます
「ある物事を見た人と見ていない人との心の中の違いが
どんなものなのか答える課題のこと」です

「心の理論」=「他者の心的状態の推定」
”空気を読む” ”察する” ”忖度する” ”くみとる”

考えることを考えるといった
メタ認知的側面を重視している
「アクティブ・ラーニング」とはちょっと違います

「意図的なウソ」をつくためには
他者の心の状態の理解と操作が必要である
という考えに基づいています

心の発達を研究する「発達心理学」の分野で
大きな功績を残し
その理論が世界中で知られている「ピアジェ」もまた
”心”を観ようとしました

TEDに出演し
心や意識について研究している
哲学者ダニエル・デネット教授も
心の理論についてふれています

 

① 『罪のないウソ』課題 なつきちゃんは誕生日のプレゼントに ハムスターがもらえると思っていました。 しかし、プレゼントの箱を開けると ほしくないクマのぬいぐるみが入っていました。 お母さんに「どう?気に入った?」ときかれた なつきちゃんは、にっこり笑って 「ありがとう。ほしかったの、クマのぬいぐるみ」と答えました。 なつきちゃんは本当のことを言っていますか? それはどうしてですか?

わかりますか?
なつきちゃんは
喜ぶ顔を見たくて
買ってきてくれた
お母さんを傷つけまいとして
本音ではなくウソをつきました

② 『妨害とあざむき』課題 箱の中にオモチャが入っています。サンタさんはオモチャを見つけるともうひとつオモチャをくれます。泥棒はオモチャを見つけると持って行ってしまいます。サンタさんにはオモチャが見つかるように助けましょう。泥棒にはオモチャが見つからないようにジャマをしましょう。 質問1:サンタさんがきました。あなたは箱にカギをかけますか?それとも開けておきますか? 質問2:泥棒がきました。あなたは箱にカギをかけますか?それとも開けておきますか? 質問3:箱のカギがなくなってしまいました。サンタさんがきて「箱にはカギがかかってる?それとも開いてる?」とたずねました。あなたはなんと答えますか? 質問4:泥棒がきて「箱にはカギがかかってる?それとも開いてる?」とたずねました。あなたはなんと答えますか?

いかがでしょうか?
泥棒にはオモチャをぬすまれないように
ウソをついてあざむくことができるかどうかをみる課題です
事実とは異なる考えを相手に持たせることができるかどうか

③ 『ジョンとメアリー』課題 (アイスクリーム課題ともいう) ジョンとメアリーは公園にいる。公園にはアイスクリーム屋さんの車もきていた。メアリーはアイスクリームを買うお金を持ってきていなかった。アイスクリーム屋さんは午後も同じ公園にいるというので、メアリーはお金を取りに戻った。しばらくしてアイスクリーム屋さんは教会に行くとジョンに伝え、去っていた。その途中、メアリーの家の前を通ったアイスクリーム屋さんは、メアリーに教会に行くことを伝えた。しばらくして自宅に戻ったジョンは、宿題のことで聞きたいことがあり、メアリーの家に行ったが、メアリーはすでにアイスクリームを買いに出かけていた。ジョンはメアリーを追いかけていった。 質問:ジョンはメアリーがどこに行ったと思っているか?

答えは2つに分かれます
「公園」か「教会」か
この課題は他者の立場にたって物事をどのようにとらえるか
確認するものです
読解力ではなく、あくまで他者の心の状態を推測するものですから
不正解だからといって気を落とす必要はありません

「自分が知っていることを他者も知っている」と補完してしまう
思考のクセ(バイアス)は
私にも当てはまるところがあります

 

④ 『サリー・アン』課題 サリーとアンは最初、同じ部屋にいる。 部屋にはサリーのバスケットとアンの箱が置かれている。 サリーがビー玉をバスケットに入れる。 サリーは部屋の外に出ていき その間にアンがビー玉を自分の箱に移動させる。 最後にサリーが部屋に戻ってきて ビー玉を取り出そうとする。 質問(信念):サリーはどこを探すと思いますか? 質問(現実):ビー玉はどこにありますか? 質問(記憶):最初にビー玉はどこにありましたか?

この課題は有名ですね
サリーの信念
(ビー玉はバスケットに入れておいたというサリーにとっての現実)と
自分が見て知った現実
(ビー玉は今、アンの箱にあるという現実)が
異なることを理解できるかどうか

 

⑤ 『スマーティ』課題 スマーティとはヨーロッパで一般的なマーブルチョコのようなお菓子です 日本で試してみる場合、箱菓子であれば可能です。 そのお菓子の箱にあらかじめ鉛筆を入れておく Aさんに「この箱には何が入っていますか?」とたずねる (当然、お菓子と答える) が、実際は鉛筆が入っていることを知ってもらう 次に、これまでの流れをまったく知らないBさんに対して 「この箱には何が入っていますか?」とたずねる Aさんに質問:「Bさんはなんと答えますか?」

他人も自分と同じ誤りをおかすことを答えられたら
正解ですね
鉛筆と答えた場合
相手の信念と自分の現実との区別ができなかった
ということになります

 

ここまで
心の理論について書いていましたが
心の理論は本当に必要なのか
いったい何を目的とした研究なのか
詳しく知りたい方はぜひこちらを↓

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